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  註  記

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(註1) スノースポーツ、スキーヤー
  スノースポーツとは、スキー・スノーボード・チェアスキーその他の雪上のスポーツや遊びの総称である。
  スキーヤーとは、これらの活動を行うすべての者をいう。

(註2) スキー場管理者
  スキー場管理者とは、スキー場経営者、スキー場経営者からスキー場の維持・管理について委任された
  個人・法人・地方自治体・その他の団体をいう。

(註3) 「スキーヤーとスノーボーダーの行動規範」とは次のものを指す。
 「2002 FISルールと細則」
  T スキーヤーとスノーボーダーの行動規範
  U クロスカントリースキーヤーの行動規範
  V ウィンタースポーツセンターの安全ガイドライン
  W スキーリフトおよびチェアリフトの安全確認
  X スキーヤーとスノーボーダーのためのFIS環境ルール
  出典;「2002 FISルールと細則」
  日本スキー教程安全編 P151−157
  財団法人全日本スキー連盟 (2010.12.1発行)


T スキーヤーとスノーボーダーの行動規範(2002年版)
 1 他者の尊重
   スキーヤーとスノーボーダーは他者を危険にさらしたり、損害を与えることのないように行動
   しなければならない。
 2 スピードとスキーのコントロール 
   スキーヤーとスノーボーダーはコントロールして滑らなければならない。斜面、雪質、天候の状況や
   自らの技術はもちろん、混み具合にも合わせたスピードと滑り方で滑らなければならない。
 3 滑走ルートの選択
   後ろから滑ってくるスキーヤーとスノーボーダーは、前方を滑っているスキーヤーやスノーボーダーを
   危険にさらすことのない滑走ルートを選ばなければならない。
 4 追い越し
   追い越されるスキーヤーやスノーボーダーが意識的にも、無意識的にも動けるスペースを残しておけるな
   らば、スキーヤーやスノーボーダーは他のスキーヤーやスノーボーダーを上下左右から追い越すことが
   できる。
 5 合流と滑走再開
   指定コースに合流するスキーヤーとスノーボーダーや、停止した後に再度滑り始めるスキーヤーと
   スノーボーダーは、自分自身も他のスキーヤーやスノーボーダーも危険にさらすことなく合流できる
   ように、滑走コースの上下を確認しなければならない。
 6 ピステでの停止
   やむを得ない場合を除き、スキーヤーとスノーボーダーはピステ上の狭い場所や視界の悪い場所での
   停止を避けなければならない。そのような場所で転倒したときは、出来るだけ早くそこを立ち退き、
   ピステを空けなければならない。
 7 徒歩での登り降り
   徒歩で登り降りする場合、スキーヤーやスノーボーダーは、ピステの端を歩かなければならない。
 8 シグナル(標識)やマーキングの順守
   スキーヤーやスノーボーダーはシグナルやマーキングを守らなければならない。
 9 援助
   事故が起きた場合、すべてのスキーヤーやスノーボーダーはそれを援助しなければならない。
 10 身元の確認
   全スキーヤーとスノーボーダーおよび目撃者は、事故の責任の有無を問わず、氏名と連絡先を交換
   しなければならない。

FISルールの一般的解説(2002年版)

 他のすべてのスポーツと同様、スキーは必然的にリスクを伴うスポーツである。
 FISルールは、責任感のある注意深いスキーヤーとスノーボーダーの理想的な行動規範として考え
 なればならない。これらのルールの目的は、ピステ上の事故の発生を防止することである。
 FISルールはすべてのスキーヤーとスノーボーダーに適用される。スキーヤーとスノーボーダーには、
 これらのルールを熟知し、尊重する義務がある。この義務を果たさないスキーヤーとスノーボーダーは、
 事故発生時に民事・刑事責任を問われることもある。

 規則1  スキーヤーとスノーボーダーは自身の行動だけでなく、自分が使用する欠陥のある用品について
     も責任を持つ。これは新たに開発された用品を使用するスキーヤーとスノーボーダーにも適用される。
 規則2  衝突が起こる原因は、コントロールを失ってスピードの出し過ぎとなるか、他のスキーヤーと
     スノーボーダーが見えなかった場合がほとんどである。スキーヤーとスノーボーダーは、自分の
     意思で止まったり曲がったりできなければならない。また、自らの視界が及ぶ範囲内で動かなけ
     ればならない。混み合っている場所や視界の悪い場所では、スピードを落とさなければならない。
     特に、急斜面の端、ピステ下部、 スキーリフト周辺ではスピードを落とさなければならない。
 規則3  スキーは誰でも好きな所を滑ることのできる自由なスポーツであるが、それにはスキーヤーと
     スノーボーダーがこれらのルールを遵守し、自らの技術や山の状況に合わせて滑ることが不可欠
     である。 前方を滑るスキーヤーとスノーボーダーに優先権がある。後ろから同じ方向に向かって
     滑るスキーヤーとスノーボーダーは、前を滑るスキーヤーとスノーボーダーとの間に十分な距離を
     確保し、前方のスキーヤーとスノーボーダーが自由に動けるスペースを残しておかなければなら
     ない。
 規則4  追い越しをするスキーヤーとスノーボーダーには、追い越される側のスキーヤーとスノーボーダー
     に不都合を与えないように追い越し動作を終える全責任がある。追い越し動作が完了するまで、
     追い越しをするスキーヤーとスノーボーダーにこの責任がある。このルールは、静止している
     スキーヤーとスノーボーダーを追い越す場合にも適用される。
 規則5  ピステへの合流や一度停止した後に滑り出すときが事故の原因となることは、これまでの経験から
     明らかである。このような状況にあるスキーヤーとスノーボーダーは、自分自身も他のスキーヤーと
     スノーボーダーも危険にさらさないよう、また他のスキーヤーとスノーボーダーに対して規則3(後
     から滑ってくるスキーヤーとスノーボーダーは、前方を滑っているスキーヤーとスノーボーダーを
     危険にさらすことのない滑走ルートを選ばなければならない)が適用される。
 規則6  幅の広いピステ以外では、ピステの端で停止しなければならない。また、狭い場所や、
     上方から見えにくい場所で停止してはならない。
 規則7  全体の流れに逆らった動きは、他のスキーヤーとスノーボーダーにとって思いがけない障害となる。
     また、足跡はピステを傷め、それがスキーヤーとスノーボーダーにとって危険となることもある。
 規則8  ピステの難易度は、黒・赤・青・緑で色分け表示されている。スキーヤーとスノーボーダーは自分の
     滑りたいピステを自由に選ぶことができる。この他にもピステは、方向を示す標識や、危険箇所や
     閉鎖箇所の警告サインでマークされている。 ピステの閉鎖や危険を示すサインは厳守しなければ
     ならない。 このようなサインはスキーヤーとスノーボーダーのためにあることに気付くべきである。
 規則9  事故が起きた場合、法的義務とは一切関係なく援助をすべきである。これは全スポーツマンにとって
     基本的な原則である。迅速な救急処置を施し、関係当局に警戒体制を求め、他のスキーヤーと
     スノーボーダーを用心させるために事故現場をマークすべきである。FISとして望むことは、スキー

     におけるひき逃げ行為も路上でのひき逃げ事故と同様に扱われ、刑事責任を負うものとなることである。
     また、そのような法律がまだ施行されていない国においても、然るべき刑罰が加えられることを望む。
 規則10 事故報告の作成にあたり、目撃者は大変重要である。従って目撃者としての情報提供は、
     責任ある人としての義務であると考えなければならない。レスキューサービスや警察の報告及び
     写真は、民事及び刑事責任の裁定に大いに役立つものである。

U クロスカントリースキーヤーの行動規範
 1 他者の尊重
   クロスカントリースキーヤーは、他者を危険にさらしたり、損害を与えることのないように行動しなければ
   ならない。
 2 サイン・方向・走法の尊重
   方向指示のあるコース(シュプール)では、コースを示すサインを守らなければならない。
   スキーヤーは定められた方向と走法に従って進む。
 3 コース(シュプール)とトラックの選択
   複数のトラックが整備されているクロスカントリーコースでは、スキーヤーは右側のトラックを
   選択すべきである。
   グループのスキーヤーは、前を走るスキーヤーの右側のトラックを進まなければならない。
   自由滑走の場合、スキーヤーはコースの右側を進む。
 4 追い越し
   スキーヤーは他のスキーヤーを左右から追い越すことができる。前方のスキーヤーには後方から来る
   スキーヤーに道を譲る義務はないが、可能な場合はいつでも、より速いスキーヤーが追い越せるよう
   にすべきである。
 5 すれ違い
   反対方向に進むスキーヤーがすれ違う場合、右側通行とする。下り方向のスキーヤーを優先とする。
 6 ポール
   他のスキーヤーがいる場合はいつでも、ポールをできるだけ自分の身体のそばに引き寄せるよう
   努力する。
 7 スピードコントロール
   クロスカントリースキーヤーはいつでも、下り坂の場合は特に、自らの技術、斜面、視界、コースの混み
   具合にスピードを合わせる。前方のスキーヤーとの間に安全な距離を確保すべきである。
   衝突を避けるための最後の手段として、故意に転倒することも考えるべきである。
 8 コース(シュプール)とトラックからの立ち退き停止
   停止するスキーヤーは、コースから立ち退かなければならない。
   転倒した場合、直ちにコースを空けること。
 9 事故
   事故の場合は、皆が手助けすべきである。
 10 身元の確認
   事故においては、目撃者や当事者であるかを問わず、全員の身元を確認しなければならない。

V ウィンタースポーツセンターの安全ガイドライン
 A 原則
   ウィンタースポーツセンターにおける安全性の確保には、次の人々の協力が不可欠である。
   ・地方自治体・索道施設の責任組織
   ・スキースクールインストラクター、ガイド
   ・スキーヤーとスノーボーダー
 B センター運営組織
   これらの組織は、次の点について責任を持つ。
  1 ピステ及びツアーコースといった指定コース(marked runs)のレイアウト、メンテナンス、標識の設置。
  2 安全設備の設置指定コース及び負傷者手当てのための常設レスキューサービス。
  3 ピステ及びスキールートのレイアウトや、難易度に関するスキーヤーとスノーボーダーへの情報提供、
    他にも天気予報の情報提供、特に雪崩の可能性についての警告も出さなければならない。
 C スキーエリア・ピステ・ツアーコース・オフピステ
   ヨーロッパにおけるスキーエリアの概念は、指定コース/ピステを中心に発達してきた。
 1 指定ピステ(The marked piste)
  a) ピステは難易度別に分類し、低い方から順に、緑・青・赤・黒で色分けする。
  b) ピステ上のスキーヤーとスノーボーダーは、国内管理団体が承認する安全基準に
    従わなければならない。
  c) 雪崩の危険にさらされる地域にピステを設計してはならない。
  d) ピステは毎日『オープン』、『クローズ』しなければならない。
  e) ピステ全体はもちろん、ピステの境界部分にも、例外的かつ尋常でない危険地点があってはならない。
  f) ピステのオープンからクローズまで常設レスキューサービスを準備しておかなければならない。
  g) エリア管理者が指定(マーク)されていないピステをオープンした場合や、そのようなピステを設計した
    場合であっても、スキーヤーとスノーボーダーは同じ安全基準に従わなければならない。
 2 ツアーコース
  a) スキーヤーとスノーボーダーが思いがけない並外れた危険に遭う可能性のあるエリアにスキールートを
    設定すべきではない。
  b) スキールートの終了地点までマーキング(ルート指定)しておかなければならない。
  c) 雪崩の危険性については、リゾート内はもちろん、雪崩の際にはクローズすべきスキールートの
    スタート地点に向かうリフトの乗車駅にも表示すべきである。
  d) スキールートについては難易度別に分類しない。しかし、中級スキーヤーとスノーボーダーの
    能力を超えるような部分があれば、リゾート内のインフォーメーションボードに表示しておかなければ
    ならない。
  e) スキールートの滑走は、スキーヤーとスノーボーダー自身もしくはインストラクターの自己責任に
    おいて行う。
 3 オフピステスキー
  オフピステスキーの場合、天候、特に雪崩の危険性に関する情報提供はスキー場の義務であるが、
  それ以外の一切について、スキーヤーとスノーボーダー自身もしくはインストラクターやガイドの
  自己責任において行う。
 4 スキー場からスキーヤーとスノーボーダーへの情報提供
  インフォーメーションボード・ピステマップ・パンフレットなど。
  a) ピステはその難易度別に色分けした連続ラインで表示する。
  b) スキールートは点線もしくは黄色かオレンジの連続ラインで表示する。
 5 ピステの概念
  ピステの概念ではなく、明確な境界線内のスキーエリアという概念の基にスキーを組織化している
  国においては、スキーエリア管理者がこのエリア内で予見できる危険からスキーヤーとスノーボーダー
  を保護しなければならない。
  スキーエリア管理者が予見できる危険度は、注意深いスキーヤーとスノーボーダーでも予見できない
  危険や、わかりにくい危険のことである。
 D 索道施設のオペレーター
 1 ケーブルカー、山岳鉄道
  これらの輸送施設に関し、乗客が積極的に関与する部分はないので、オペレーターは乗客に対して
  次の義務を果たさなければならない。乗車地点から到着地点まで、オペレーターの責任において
  乗客を安全に輸送する。
 2 ドラッグリフト(牽引リフト)、チェアリフト、その他の移動機械
  国内法・行政法に従い、オペレーターは次について保証しなければならない。
  a) 十分な人数の有能なスタッフによる機械を常に順調に動かすための整備。
  b) リフトの乗車地点について、地形的な注意事項の表示も含めた適切な管理と整備。
  c) リフト待ちの行列の保護と管理。
  d) 上がりトラックの整備。
  e) トラックの危険部分の保護と、乗客が転倒(落下)した際にそれを止め、安全に滑り下りることが
      できる手段の準備。
  f) トラック全体を見渡し、危険の警告や防止のために迅速な行動が確実にとれるようにする。
  g) オペレータースタッフには乗客を援助する義務がある。特に子供達に対してや、困っているようすが
      うかがえる場合、もしくは乗客から要望があった場合にはすすんで手伝うこと。
  h) リフトに乗っているときの注意事項を示した掲示板の設置。
      乗客には、このような設備を使用して、トラックを普通に登れる十分な身体的および技術的能力が
    なければならない。さらに乗客は、基本的ルールだけではなく、オペレーターからの口頭指示や
    注意書きにも留意すべきである。
 E スキースクール・インストラクター・ガイド
 1 スキースクール・インストラクター・ガイドは、スキーを安全に滑る方法を生徒に指導しなければならない。
    すなわち、スキーテクニックとスキーヤーとスノーボーダーの行動規範の両方を指導することである。
 2 スキースクールは、スキーレベルに合わせた生徒のクラス分けに責任を持つ。
 3 スキースクール・インストラクター・ガイドは、天候や雪の状況を特に考慮に入れ、生徒が自らの能力を
     超えるリスクを冒すことを決して許してはならない。
 4 インストラクターは生徒に対し、指導中であってもピステにおいては何ら特別の優先権はなく、
   常にスキーヤーとスノーボーダーの行動規範を尊重すべきであることを注意しなければならない。
 F スキーヤーとスノーボーダー
   他者の過失(不注意)を除き、全てのスキーヤーとスノーボーダーは自己の責任において滑る。
   スキーヤーとスノーボーダーは常にスキーヤーとスノーボーダーの行動規範を尊重しなければならない。
 G 取り消し
   この文書は、FISが以前に採択した全ての『ウィンタースポーツセンターにおける安全指導』にとって
   代わるものである。

W スキーリフト及びチェアリフトの安全確認
  スキーヤーとスノーボーダーの代表としてFISは、次のことを要請する。
 a) 運行中の機械の操作について、適切な人物が監視する。
 b) 乗降場所については、不便がないように設計し、十分なメンテナンスを行う。
 c) 順番待ちのスキーヤーとスノーボーダーの並べ方を考え、危険がないようにする。
 d) スキーコースとスロープを適切に整備する。
 e) コースの危険な部分を保護し、何らかの問題を抱えるスキーヤーとスノーボーダーでも安全に
   滑り下りることができるようにする。
 f) 危険の予知と防止のために、いつでも迅速な行動がとれるようにエリアを監視する。
 g) トラブルが起きた際や、スキーヤーとスノーボーダーから要望があった場合、運行に携わるスタッフには
     それを助ける責任がある。
 h) 危険を避けるために注意が必要であることをスキーヤーとスノーボーダーに知らせる標識の利用。
   さらにFISは、次のことを注意する。
   スキーヤーとスノーボーダーには、メカニカルな用具を使用し、スキーコースを普通に滑るのに十分な
   身体的及び技術的能力がなければならない。一般的なルールの他に、スキー場所有者が独自に
   制定した規定もスキーヤーとスノーボーダーは尊重しなければならない。

X スキーヤーとスノーボーダーのためのFIS環境ルール 
  スキーヤーとスノーボーダーは、世界中の自然を自由に楽しんでいる。自然は動物たちの住み処であり、
  植物はその傷つきやすい土地で育つものである。そして自然は人間の生活を守るものである。このような
  手付かずの環境の中で、今後もずっとスキーとスノーボードを楽しみ続けるために、皆が責任を持って
  景観保全に努めなければならない。
  環境と共存できるスキー、スノーボードでなければならない。よってFISは全てのスキーヤーと
  スノーボーダーに対し次のルールの尊重を願いたい。
 1 訪れたいと思うスキーエリアの情報を集め、環境に配慮しているスキー場を選ぶ。
 2 実際にスキーエリアに行く際には、バスや電車といった環境汚染を最小限に抑えることのできる
     移動手段を用いるなどして、自分自身も環境意識を持つこと。
 3 自家用車を利用する場合、余分な空席が出ないよう相乗りをするなどの努力をすること。
 4 スキーエリアに到着したら、現地での移動には自家用車を使わずにスキーバスを利用すること。
 5 十分な積雪のあるときにだけスキーやスノーボードを楽しむこと。
 6 滑走コースやルートに従うこと。
 7 コース上の標識等に注意を払い、閉鎖されたコースには近づかないこと。
 8 滑走禁止エリア、特に樹木の茂ったエリアは決して滑らないこと。
 9 保護エリアには立ち入らないこと。どんな動植物も大切にしなければならない。
 10 ゴミは捨てずに持ち帰ること。

(註4) コロラド州スキー安全法33-44-103 定義(3.5)
  「スキーに内在する危険リスク」とは、スキーというスポーツの一部である危険やコンデションをいい、
  具体的には下記のものが含まれるがこれに限らない。
 ・気象の変化、現在もしくは変化する雪の状況、例えばアイスバーン(氷結した雪面)、ハードパック(固い
    圧雪)、パウダー(新雪)、パックパウダー(踏み固められた新雪)、ウインドパック(風で固められた雪)、
    コーン(ざらめ雪)、クラスト(表層部が氷結した雪)、スラッシュ(べた雪)、カットアップ・スノー(踏み

    荒らされた雪)、人工雪
 ・雪面もしくは雪面下の状況、例えば露出箇所、下草、岩、切株、川床、崖、エクストリーム・テレイン、
    樹木その他の自然物及びそれら自然物との衝突
 ・リフト支柱、標識、柱、フェンス、柵囲い、給水栓、水道管、あるいはその他の人工工作物と
    その一部との衝突
 ・自然現象、またはゲレンデデザイン、人工降雪、圧雪作業による斜度や地形の変化(道路、フリースタイル
 ・テレイン、ジャンプ台、キャットウォーク(山道)、その他地勢の変更を含む)
 ・他のスキーヤーとの衝突
 ・その他、スキーヤーがその能力の範囲内で滑走することができなかったこと
  スキーに内在する危険とリスクには、C.R.S. 33-44-104(2)に規定するスキー場事業の過失は含まれない。
  本項の規定は、スキーリフトの使用、操業により発生した負傷については、何らスキー場事業者の
  賠償責任を限定するものと理解されるべきではない。

(註5)  スノースポーツ死亡事故の類型
     1989年から20年間に発生したスノースポーツ死亡事故286件(スキー176件、スノーボード110件)の
    データからみた死亡事故態様の類型
  @ 自己転倒
  A 対物(立木に)衝突
  B 対物(岩・石・氷塊などに)衝突
  C 対物(ネット・ネット支柱に)衝突
  D 対物(リフト・照明などの支柱に)衝突
  E 対物(降雪機・建物等に)衝突
  F 対物(ロープ・竹矢来等と)交錯
  G 対人(スキーヤー・スノーボーダー・その他と)衝突
  H 転落(沢・貯水池・滝壺等)
  I 転落(駐車場・道路等)
  J 転落(コース外・崖下・ツリーウェル・ツリーホール等)
  K ジャンプ・着地失敗
  L 圧雪車・雪上車・スノーモービル事故
  M リフト事故
  N 雪崩
  O 深雪・新雪に突っ込む
  P エッジによる動脈切断
  Q その他(遭難や持病による発作など)
  「スノースポーツ重大(重傷・死亡)事故のデータベース作成」
  中央大学保健体育研究所紀要〔28〕pp.29−42より要約

(註6)  リフト利用時の注意(様式1)
  あなたの行動は、あなたと他の利用者全員の安全に関わっています。リフトの利用に当たっては、
  責任と義務をともないます。次のことを守ってください。
 <乗車時>
  1 リフト利用に不安なかたは、申し出て下さい。
  2 「のりば」の表示位置でスキー、ボードを正しく前に向けて待機してください。
  3 乗りそこねたら、直ぐにリフトから離れてください。
  4 スキーヤーは、ストックがとなりの人の迷惑にならないように注意してください。
  5 リュック等はヒザにのせ、衣服等のヒモにも注意してください。
  6 ボーダーは、流れ止めをつけ、ハイバックをたたんでください。
 <乗車中>
  1 セイフティーバーを下ろし、深く腰をかけてください。
  2 乗っている時は、次のことを行わないでください
   @ イスを揺らすこと。 
   A イスから飛び降りること。
   B イスの上でふざけたり、後ろを向いたりすること。
   C ストック等で柱などにさわること。
  3  リフトが止まっても飛び降りないでください。
 <降車時>
  1  「おりば」が近づいたら降りる準備をし、降りた後はまっすぐ進んでください。
  2  降りられなかったら、そのままイスに座っていてください。
    ------------------------------------------------
    係員の指示に従ってください。

     リフト利用時の注意(様式2)
  あなたの行動は、あなたと他の利用者全員の安全に関わっています。リフトの利用に当たっては、
  責任と義務がともないます。次のことを守ってください。
 <乗車時>
  1 リフト利用に不安なかたは、申し出て下さい。
  2 「のりば」の表示位置でスキーを正しく前に向けて待機してください。
  3 乗れなかったら、直ぐにリフトから離れてください。
  4 スキーヤーは、ストックがとなりの人の迷惑にならないように注意してください。
  5 リュック等はヒザにのせ、衣服等のヒモにも注意してください。
 <乗車中>
  1 深く腰をかけてください。
  2 乗っている時は、次のことを行わないでください。
   @ イスを揺らすこと。
   A イスから飛び降りること。
   B イスの上でふざけたり、後ろを向いたりすること。
   C ストック等で柱などにさわること。
  3 リフトが止まっても飛び降りないでください。
 <降車時>
  1 「おりば」が近づいたら降りる準備をし、降りた後はまっすぐ進んでください。
  2 降りられなかったら、そのままイスに座っていてください。
   ------------------------------------------------
   係員の指示に従ってください。

   「リフト利用者の皆さま」(様式1、2)について
     (財)日本鋼索交通協会 索道事故防止委員会策定 平成16年1月30日通知
 摘要
  @ 作成仕様
     字体;新ゴシックB体、100P(看板文字)
     配色;黄色地に黒文字
     大きさ;AO版(841mm×1189mm)を基本とする。
     内容;添付見本のとおり。
  A 内容については、単線自動循環式特殊索道、単線固定循環式特殊索道共通とする。
     但し、単線滑走式特殊索道は除く。
  B 読み仮名、絵表記は、そのスキー場の判断により追加するものとする。但し、絵表記を
     使用する場合は、この注意看板と別にして作成する。
  C 第1案を基本とするが、スノーボーダーが使用しない場合及びセイフティーバーの設
     備がない場合は、第2を参考として該当しない部分を削除する。
  D 横乗車方式のリフトは、添付見本を参考にして作成する。
  E 早い機会に本統一看板に替えておく。

 (註7) コロラド州スキー安全法 33−44−103定義(2)
  「競技者」とは、現に競技または特別イベントに参加しているスキーヤーおよび競技または
  特別イベントのためにスキー場事業者により提供されている区域内においてトレーニングあるいは
  練習しているスキーヤーをいう。

 (註8)   野沢温泉村スキー場安全条例 第11 条(捜索救助費用の弁償)
  スキーヤーは、第7条第1項に定められたスキー場区域に属さない区域において発生した事故により
  捜索救助を受けた場合は、その費用を指定管理者に弁償しなければならない。

 (註9) 国土交通省大臣官房運輸安全監理官作成(平成21年6月)
      鋼索鉄道・索道事業者等における安全管理の進め方
  〜事故・トラブルの防止に向けて〜

 (註10)  このスキー場でスキーをなさる方へ(告知)(平成10年10月策定)
   (財)日本鋼索交通協会、(財)全日本スキー連盟、(社)日本職業スキー教師協会、
    全国スキー安全対策協議会、日本スノーボード協会

    このスキー場では、皆様の安全を守るために最善の努力をつくしています。
    皆様は次のことがらをよくご理解の上、別に定められた「スキー場の行動規則」を守って、
    事故のないようにしてください。
    (スノーボーダーは「スキー」を「スノーボード」と読み代えてください)
 1 スキーには次のような特有の危険があることをご承知の上、これをご自分の注意により
   避けるようにしてください。
      @ 雪・風・霧など、天候による危険  
     A ガケ・凹凸など、地形による危険
     B アイスバーン・雪崩など、雪の状態による危険
     C 岩石・立木など、自然の障害物による危険
     D リフト施設・建物・雪上車両など、人工の障害物による危険
     E 他のスキーヤーとの接触による危険
     F みずからの失敗による危険
 2 スキー場管理区域の外に出ないでください。管理区域内でもコースに指定されていない所には
   出ないでください。
 3 保護者の目の届かない所でのお子さまの単独行動は、お止めください。
 4 当スキー場では、この告知およびスキー場の行動規則の無視・軽視による事故には責任を負いかねます。
  ---------------------------------------------------------------------- ---
   以上のことがらを承認できない方は、このスキー場でのスキーをお断りします。

 (註11) スキー場の行動規則(平成10年10月策定)
 (財)日本鋼索交通協会、(財)全日本スキー連盟、(社)日本職業スキー教師教会、
  全国スキー安全対策協議会、日本スノーボード協会

 1 他人を傷つけたり、おびやかしたりしてはならない。
 2 地形・天候・雪質・技能・体調・混雑等の状況に合わせてスピードをコントロールし、いつでも危険を
   避けるために止まれるよう、滑り方を選ばなければならない。
 3 前にいる人の滑走を妨害してはならない。
 4 追い越すときは、その人との間隔を十分にあけなければならない。
 5 滑り出すとき、合流するとき、斜面を横切るときは、上をよく見て安全を確かめなければならない。
 6 コースの中で座り込んではならない。せまい所や上から見通せない所では立ち止まることも
   慎まなければならない。 転んだときはすばやくコースをあけなければならない。
 7 登るとき、歩くとき、止まるときは、コースの端を利用しなければならない。
 8 スキーやスノーボードには、流れ止めをつけなければならない。
 9 掲示・標識・場内放送等の注意を守り、スキーパトロール・スキー場係員の指示には従わなければ
   ならない。
  10 事故に出あったときは救助活動と通報に協力し、当事者・目撃者を問わず身元を明らかにしなければ
   ならない。

 (註12) コロラド州スキー安全法 33−44−107 (7)
  スキー場事業者は、スロープまたはトレイルにある給水栓、水道管、その他の人工工作物で通常の
  視界条件のもとで最低100フィートの距離から視認できないものについては、すべて注意を喚起する
  ための標示を行い、かつ、衝突による傷害が軽減するように緩衝材で十分かつ適切に覆わなければ
  ならない。標示の方法は例えば木の柱、旗、標識などどのようなものでもよく、かかる標示がスキーヤー
  から100フィートの距離で視認でき、かつ標示自体が重大な障害にならないものであればよい。斜度ある
  いは地形自体の変化、また、道路、キャットウォークその他の地形の変化は、自然のものかコース設計
  によるか、あるいは人工降雪や圧雪作業によるか否かを問わず人工工作物とはみなさない。

 (註13) 「雪上車両の安全運転マニュアル」(平成元年7月策定、平成12年10月改定)
 財団法人日本鋼索交通協会、全国スキー安全対策協議会

 (註14) 野沢温泉村スキー場安全条例第 10 条(入場の禁止等)
 指定管理者は、スキー場の秩序を乱し、若しくは乱すおそれがあるスキーヤーの入場を禁止し、又は
 その者に対し、スキー場からの退去を命じ、若しくはスキー場施設の使用を拒否することができる。

 (註15) 福岡地裁行橋支部平成10(ワ)第150号、損害賠償請求事件、平14.3.5判決、請求棄却・
 控訴(後 控訴棄却・上告(後 上告取り下げ)) 判例タイムズ1133号


「そこで、本件の場合についてこれを考えるに、前掲証拠、前記認定事実及び弁論の全趣旨によれば、本件松の木は、被告会社 の大山国際スキー場が初心者ないし初級者コースに指定したゲレンデ内に生えていること、そこは実際にも初級者の多くが利用するゲレンデであること、斜度は 10度程度の傾斜面であり、多くの人がゆっくりとしたスピードでスキーを楽しんでいる場所であること、本件松の木の位置はゲレンデの内側に存在したとの事 実が認められるが、一方で、本件松の木の位置、大きさ、その周囲の状況、そのゲレンデの具体的な利用形態(甲29の1及び2、乙3、乙7、乙23の1ない し乙25、乙27、乙39ないし乙45、乙49等)を見ると、本件松の木は視認可能性の高い位置に、黒色で目立つ形で、近くにある他のたくさんの松と同様 に立っているものであること、とくに密集して生えているものでもないこと、通常のコース取りでもって滑走した場合に、本件松の木は、衝突しやすい位置や状 態に置かれているということもないこと、初級者の多くは、本件松の木付近ではなく、山麓に向けて左側に大きく広がった部分、障害物の少ない部分を利用して いるものであること、このゲレンデでは本件事故のような重大事故は本件以前に発生したことはないこと、初級者が利用するとしても、初級者は、本件松の木な いしその付近の松の木近くの滑走を危険と判断すれば、当初からこれに近づかないような滑走すれば足り、それがとくに困難となるような状況にもなかったとの 事実が認められることからすると、本件松の木に防護マットを敷設せずにゲレンデ内に残しておいたことが、スキー場利用者の自己責任を越えて、それとの衝突 を招くような危険を現出させていたものと言うことはできず、本件松の木については、原告らの主張するような安全措置を施す必要はなく、本件松の木に関し、 被告会社の管理するスキー場の設備に欠けるところがあったとは認められない。そして、全証拠によっても、その設置管理の瑕疵があったとの事実を認めること はできない(以上の点から、被告会社の安全措置義務違反の事実も同様に認めることはできない。)


 (註16) スポーツ基本法 (平成23年法律第78号)
 (前文)抜粋
 スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利であり、全ての国民がその自発性
 の下に、各々の関心、適性等に応じて安全かつ公正な環境の下で日常的にスポーツに親しみ、スポーツ
 を楽しみ、又はスポーツを支える活動に参画することのできる機会が確保されなければならない。
 (基本理念)第2条5
 スポーツは、障害者が自主的かつ積極的にスポーツを行うことができるよう、障害の種類及び程度に応じ
 必要な配慮をしつつ推進されなければならない。


 1989(平成元)年6月29日 制定
 1994(平成6)年8月29日 改定
 2013(平成25)年10月23日 改定

 全国スキー安全対策協議会