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 第2章 スキーヤーの責務

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1 滑走にあたって
 (1) スキーヤーはスノースポーツに内在する危険を予測し、危険を回避しながら滑走しなければならない。
 (2) スキーヤーは常に視界のおよぶ範囲内で動き、いつでも止まったり曲がったりできなければならない。
    (註3) スキーヤーがこのような滑走をしていれば、衝突事故のほとんどは防止できる。

2 リフト搭乗にあたって
 (1) リフト搭乗者とは、リフトに搭乗しているスキーヤーだけではなく、搭乗するために待機している
    スキーヤーや搭乗し終えたばかりのスキーヤーを含む。
 (2) リフト搭乗者は、掲示板の注意書(註6)を読み、これに従って搭乗しなければならない。
    搭乗に不安を感じるスキーヤーは、その旨を係員に申し出て、必要な援助を得なければならない。

3 標識・指示の遵守
  スキーヤーは、スキー場にある標識・掲示や場内放送、コースマップに記載されている注意書・警告、
  パトロール等スキー場係員の指示に従って行動しなければならない。

4 禁止行為
 スキーヤーは以下の行為をしてはならない。
  @ コース外を滑走すること
  A 閉鎖中のコースに立ち入ったり、滑走したりすること
  B 立木・リフト支柱・人工降雪設備・ネット・ロープ・マットなどの間近を滑走すること
  C 他のスキーヤーの間近を滑走すること
  D 他のスキーヤーの滑走を妨げること
  E 圧雪車(ゲレンデ整備車)を含む全ての雪上車両に近づくこと
  F リフトの運行を妨げること
  G 飲酒や薬物等の影響により、心身が正常でない状態で滑走すること
  H 長時間コース内で立ち止まったり座り込んだりすること
  I その他、これらに類する行為

5 徐行義務
 スキーヤーは、以下の状況の下では徐行しなければならない。
  @ 徐行の標識があるところ
  A 地形や障害物で、前方が見えにくいところ
  B シーズン初めや春先など積雪が十分でないとき
  C 降雪・吹雪・濃霧・日没時などで視界が悪いとき
  D ホワイトアウト(天候の具合で雪面の高低や凹凸が分かりにくい状況)のとき
  E 立木・切り株・茂み・岩石・露出した地表・水路など自然の障害物に近づいたとき
  F リフト支柱・人工降雪設備・ネット・ロープ・マットなどの人工の工作物に近づいたとき
  G コースの合流地点やコースが狭いところ
  H コースの脇や末端に近づいたとき
  I リフトの乗り場や降り場に近づいたとき
  J コースが混雑しているとき
  K キッズエリア(子供用ゲレンデ)に近づいたとき
  L 業務のために出動しているパトロールや運行している雪上車両に近づいたとき
  M その他、徐行しないと危険な箇所を滑走するとき
 
6 滑走時の義務
 (1) 滑り出し・流入・横断のときは、上方からのスキーヤーを優先させる。
 (2) 滑走中は前方のスキーヤーの動向を注視し、前方のスキーヤーとの間に安全な距離を保つ。
 (3) ゲレンデ内で立ち止まったり、登り・降りをするときは、コースの端を利用する。
 (4) 業務のために出動しているパトロールや運行している雪上車両があるときは、その運行を優先させ、
   進路を空けて停止または徐行する。
 (5) スキーヤーは流した滑走具で他の人に危害を与えないよう用具に流れ止めをつける。
 (6) 深雪を滑走する際には、万が一雪に埋まった場合に呼吸の確保が出来るように予めストックの
   手皮から手を外しておく。また、ツリーウェルに落ち込まないよう大木の間近を滑走しない。

7 スノーパーク利用上の義務
 スノーパークの滑走者は次のことを守らなければならない。
 (1) 掲示板などの注意書に従う。
 (2) 自らの能力と技術の範囲内で滑走する。
 (3) 着地点の周囲の安全を確認してからスタートする。
 (4) ヘルメットその他必要な防具を着用する。

8 引率者・指導者の責務(註3)
 (1) 引率者・指導者とは、個人やグループまたは団体をスキー場に案内し、
   スキーヤーを指導・監督・介護する者をいう。
 (2) 引率者・指導者は、この基準に定めるルールを率先して守らなければならない。
 (3) 指導者は受講者に滑る技術を教えるだけでなく、この基準に定めるルールおよび安全に滑走する
   方法をも指導しなければならない。
 (4) 指導にあたっては天候や雪質・コースの状況等を考慮したうえ、受講者に不適切な課題を課したり、
   雪崩などの重大な危険に遭わせてはならない。

9 受講者の責務
 (1) 受講者はスキー場において他のスキーヤーに対して何の優先権も持たない。
 (2) 受講者は引率者・指導者の指示や注意に従うだけでなく、自らこの基準が定めるルールを
   守って行動しなければならない。

10 子供の保護者・付添人の責務
 (1) 保護者・付添人は子供の能力を見極め、子供を危険に遭わせてはならない。
 (2) 保護者・付添人は子供に対して、スキー場で守るべきルールについて教えなければならない。

11 競技者(註7)
  (1) 競技者とは、現に競技に参加しているスキーヤーだけでなく、競技に参加するために練習をしている
   スキーヤーや競技前の足慣らしをしているスキーヤーも含む。
  (2) 競技中の安全管理については、競技主催者が責任をもつ。

12 救助義務
  (1) 事故が起きた場合、全てのスキーヤーは事故者を援助しなければならない。
  (2) 事故の当事者および目撃者は、速やかに事故の発生状況をパトロール員などスキー場係員に
    通報するとともに、怪我人の救助に協力しなければならない。
  (3) 事故の当事者および目撃者は、パトロール員などスキー場係員や当事者の求めに応じて、
    事故状況および氏名・連絡先などを正確に伝えなければならない。

13 捜索費用の負担(註8)
 スキーヤーがスキー場管理者の規制を無視してコース外や管理区域外に出て遭難したときは、
 スキーヤーは捜索および救助に要した費用を負担しなければならない。

14 ヘルメット・帽子の着用
 スキーヤーはヘルメット・スキー帽を着用することが望ましい。

15 保険加入の勧め
 スキーヤーは事故に備えて、あらかじめ傷害保険等に加入しておくことが望ましい。


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